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楽園の冠
自創作品「アルトストーリア」を主軸とした創作小説・漫画を載せて行きます。
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気晴らしSS
追記より気晴らしにかいたショートショートです



廊下をスキップしながら進んでいた祭星。
そんないつも楽しそうな彼女を見かけた嘉峯は、祭星に声をかける。
「祭星。 今日も元気だなお前は」
「ん? 嘉峯ちゃんだー。 どうしたの~?」
今日はキャストの姿の嘉峯。 祭星は足を止めて嘉峯の目の前に立つ。
「いや、大したことはないんだけどな。 せっかくだからまた手合わせでもしたいと思ってな」
以前、手合わせをしてもらったときは手も足も出なかった。
だが今は少し技術も得た。 対等までとは行かないが、かすり傷くらいは負わせることができるかもしれない。
「いいよー! じゃあ早速訓練所へごー!」




訓練所へ着いた。 嘉峯はデュアルブレードを構える。
「お互い本気で頑張ろうな!」
「私はメイン武器じゃなくていいや」
「は?」
フォースのはずなのに杖を使わず、祭星はカタナを取り出す。
それも最近はフォースばかりでブレイバーなど3ヶ月は使っていないはずだ。
驚く嘉峯に祭星は笑う。
「ハンデだよ、ハンデ」
「・・・・・・相変わらず余裕綽々だな?」
「もちろん。 だって私、強いもん」
「またそういう・・・・・・。 では、こちらから行かせてもらうぞ!」
嘉峯は地面を強く蹴った。
一瞬で祭星の背後に回った嘉峯はデュアルブレードを彼女の首元へ。
『よし、出だしは良好だな』
この前は自分が先行だったというのに近づいた瞬間蹴り飛ばされた。
それもこの新しいレッグパーツのおかげだろうか。 作ってくれたあの顔も思い出したくもない兄に感謝をしなければならない。
「もらった!」
そう確信した。
だがさすがに一筋縄ではいかない。
祭星はカタナの冑金をデュアルブレードのフラーに突き当てて弾く。 上に弾かれたデュアルブレードを、さらに次は鍔の出っ張りを利用して下に引っ張った。
「う・・・・・・わっ!」
想定もしてない動きに惑わされる嘉峯。
しかも祭星は先ほどの動きの反動でいつの間にかカタナを鞘から取り出している。
あろうことかカタナを逆手に持った祭星は右足を後ろに踏み込み、左足を大きく右へ。 回転する力を身体を通して腕へと利用させる。
「っ!」
嘉峯はなんとかもう片方のデュアルブレードを咄嗟に盾に使う。
キンッと金属がぶつかり合う音が響き、摩擦で火花が飛び散る。
嘉峯が少し体勢を崩す、その瞬間を待っていたかのように祭星は彼女が盾変わりにしていたデュアルブレードを両足で蹴り、距離をとる。
蹴り飛ばされながらも嘉峯はデュアルブレードを床に突き立てて体勢を立て直した。
たった一瞬の出来事だったが、緊張した空気だった。 嘉峯は頬を伝う冷や汗を払う。
・・・・・・危なかった。
咄嗟に盾を作ったのは自分を褒めたいくらいだ。
祭星は確実に自分の動力を止めにかかっていた。
右胸を抑えて、嘉峯が前を見据えたまま大きく息を吐く。
相手は待ってはくれない。 それも祭星となるとなおさらだ。 彼女はタンッと軽やかに地面を蹴って正面から切りかかってくる。
嘉峯はそのカタナを下から上へ払いのける。
そして彼女の胸元へ切先を突きつけた。
が、祭星はそれを鞘の鐺で地面へ叩きつける。
カランと乾いた音と共にデュアルブレードが1本床へ転がった。
「~~!」
凄い力だ。 鞘を持っていたのは片腕だけで、叩きつけた力もたった一本、それに不安定な体勢での力だったにも拘らずこれほどの力。 嘉峯は武器を持っていた右腕に響く電気が奔ったような痛みを堪える。
祭星は嘉峯が武器を使えないようにと、デュアルブレードを遠く壁の方へ蹴った。
そして嘉峯の腹を膝蹴りし、仰け反る彼女のボディパーツについている鎖を掴んで、背負い投げる。
重い音が響く。
終わりと思った祭星はクルリと嘉峯に背を向けたが、嘉峯は起き上がった。
「へー、まだ動くんだ」
と、感心しつつ、祭星はサマーソルトキックを綺麗に彼女へ決めた。
次は起き上がらせないよう、彼女の腹を足でガンッと踏む。
ボロボロになった鎖を掴んで、祭星はにっこり笑った。
「私の勝ちね」
「そうだな・・・・・・。 まったくいつになったら勝てるんだか」
「さぁね~。 でも嘉峯ちゃんもう大人なんだから、ケンカを売る相手は間違えないでね。 今日は私だったからいいけど、心がない人にこんな無謀な戦いを挑んじゃったらそれこそどんな辱めを受けるか・・・・・・」
「何言ってるんだお前は」
嘉峯の肩を支えてあげながら彼女を立たせる。
「しかしお前、こんなに強いのにどうして耶式と戦った時は引き分けだったんだ?」
「引き分けっていうかあれは私の負けだと思うけどな~。 まあ普通に耶式くん強かったし、それにあの時は・・・・・・。 嘉峯ちゃんを守りたいって気持ちがあったから、あの時の耶式くんすっっごい強かったもん。 あと言い訳じゃないけどあの時は私フォースじゃなくてガンナーだったから」
カタナをおさめて、祭星は大きく伸びをする。
「キャストの質力には敵いませんよ~。 なんせ耶式くんは戦闘のために作られたんでしょ。 無理無理。 私か弱い人間だもの」
「よく言う・・・・・・」
「にゃははは。 さーてさて、汗かいたあとはやっぱ美味しいもの食べなきゃね。 カフェ行こう! 今日は私のおごりで!」
そう言って元気な彼女はスキップでカフェへと向かう。
嘉峯はやれやれとため息をつきながら、祭星を追いかけた。


END





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