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楽園の冠
自創作品「アルトストーリア」を主軸とした創作小説・漫画を載せて行きます。
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甘え
追記にてPSO小説です



甘え



アークスの朝早い。
・・・・・・といったことはなく、嘉峯はなんとなく目が覚めてしまった。
時計を見れば朝の4時半。
「もう少し寝ていたいぞ・・・・・・」
あと6時間は寝ていたい。 どうせ任務も最近は一回行ったきりになってしまっているのでいいだろう。
水を飲むために起き上がった嘉峯。 隣の部屋へ移動しながら首をかしげる。
「なんか体が重いというかだるいというか・・・・・・。 そろそろメンテナンスが必要か? 確かにオイルを交換したのは2ヶ月前だな・・・・・・」
手の感覚があまりない。 視界もなんだかぼやける。
「メンテナンスに行かなくなった理由なんだっけ・・・・・・。 ああ、2日間もメンテナンスで機能停止になったら耶式に会えないって思って・・・・・・、ははっ。 私は甘えん坊か。 まったく、まだ子供だなぁ・・・・・・」
そう言いながら彼女はばたりと倒れてしまった。
幸い人間体のまま眠っていたのでパーツが破損したりはしていない。 が、けっこう大きな音がした。
「嘉峯様! なにかありましたか!?」
部屋に飛び込んできたのはキャスト体のままだった耶式。 倒れている嘉峯を抱きかかえる。
「嘉峯様、嘉峯様!」
「うぅ・・・・・・、耶式、か」
「はい、一体何が」
「頭が痛い・・・・・・、体がぽかぽかしている・・・・・・」
その症状を耶式はどこかで聞いたことがあった。
「それは、嘉峯様。 熱ではないでしょうか・・・・・・」
「は、熱? 排熱は良い方だが・・・・・・。 その前にキャストが熱を出すのか・・・・・・? 今は人間体だからか・・・・・・? 考えると頭がもっといたくなって」
そのまま嘉峯はまた気を失ったように眠った。




耶式は嘉峯を部屋まで運ぶと、ベッドへ横にさせた。 きちんと毛布をかけ、顔色をみる。
すこし頰が赤くなっている。 今は呼吸も通常通りだ。 そこまで酷い熱ではないようで、耶式はホッと一安心。
確か薬があったはずだ。
一応部屋に常備薬があった。 水も用意するべきだろう。
そう思った耶式が隣の部屋へ向かおうとベッドから離れた時だ。
「・・・・・・やしき?」
小さく、嘉峯が彼の名を呼んだ。
「嘉峯様、目を覚ましたのですね」
「どこに行くんだ・・・・・・?」
「薬とお水をとりに行こうと」
「やだ・・・・・・。 そばにいるって、いった・・・・・・」
嘉峯が手を伸ばす。
耶式はその手を握って、嘉峯をなだめるように言う。
「すぐに戻ってきます。 少しの間だけ、待っていてください。 必ず嘉峯様の側にいます」
「うん・・・・・・」
それを聞いて安心したのか、嘉峯は頷いた。
耶式は素早く薬と水を用意し、すぐに部屋へ戻ってきた。 そして嘉峯に薬と水を差し出す。
「・・・・・・のみたくない」
「飲まなければ元気になれませんよ?」
「・・・・・・じゃあ飲む」
水は苦手と言っていた嘉峯は嫌そうな顔で薬を飲んだ。
空になったグラスをベッドの近くにあったテーブルに置いた嘉峯は、ふうっ、とため息を吐いて耶式を見つめる。
「ありがとう、耶式」
「礼を言われるほどではありません。 ゆっくり休んでくださいね」
「そうする・・・・・・」
嘉峯はベッドに横になると、毛布をかぶった。 そのあともぞもぞと顔を出し、にっこり耶式に向かって微笑んだ。
耶式はその笑顔を見てほほえましくも思いながら、熱が下がって正気に戻った嘉峯がこのことを思い出したら一体どんな反応をするのだろうと、そんなことを考えていた。


そして案の定、次の日熱が下がっていた嘉峯は昨夜のことを思い出し、顔を真っ赤にして布団から出てこなかったらしい。


END











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